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者に与えられている社会では高齢者が元気に生活をしているからです。このような経験がありましたので、都市の高齢者が本当に元気になるにはどうしたらいいのかを調査したいと思っていました。幸い今回、私の望んでいたような調査も含めまして経済同友会で提言をするということで担当しまして提言書を出したわけです。中味についてはこのあとまた述べたいと思います。以上です。

 

田中 ありがとうございました。山田さん、お願いします。

 

●視覚障害者の行動を助けるガイドボランティアの必要性を感じて

 

山田敏夫
ガイドボランティアサークル「風車」の代表をしております山田と申します。視覚障害者の方を対象としています。視覚障害者の方に対しての活動として一番歴史が長いのは点訳活動で、視覚障害者にとっては、読み書きのうえでの不自由さ、それともう1つは行動のうえでの不自由さ、この2つに大きく分けられると思います。読み書きの不自由さに対しては、先ほど言いましたように点訳活動、あるいは朗読です。この歴史は大変古く、また充実した活動であります。しかし、実は視覚障害者の方たちは、美容院に行く、買い物に行く、自分の子供のPTAの会合に出るというときに、1人で歩けない方が本当に多うございます。ですから私どもは1978年、福岡市のボランティアセンターが発足しました時に、ガイドボランティアの養成講座を作っていただきました。それを受講した人たち、仲間たちで1981年(昭和56年)にガイドボランティアサークル「風車」として発足しました。
当時は日本の中にもこのガイドだけを専門に扱うボランティアは大変に少のうございました。それで私どもは一生懸命やってきました。視覚障害者の方の歩行の手段は、ガイドだけではありません。ご存じのように、盲導犬による歩行や白い杖による歩行があります。また超音波メガネというのが最近できて、超音波による歩行があります。しかしいずれも、これは訓練を受けていただかなければいけません。盲導犬も犬が勝手に歩いているわけではなく、犬を使いこなす技術が必要になります。白い枝もそうです。ですから、特にお年寄りの方には歩行の不自由さを他の方法で補うということは非常に難しいのです。1番安全で簡便な方法はこのガイドによる歩行で、私どもはこのボランティア活動をしています。私は小学校3年のときから点訳活動をしておりますので、今日パネリストに選ばれまして、ガイドだけではなく視覚障害者の方のボランティア一般ということでお話しさせていただきます。
田中 ありがとうございました。植木部長、お願いします。

 

●家族介護の限界を感じ、英米のボランティア活動に学ぶ

 

植木とみ子
植木でございます。10数年前、「家族は福祉の含み予算である」というように言われ

 

 

 

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